第三章 苦悩

1.地合いの変化
 1-1.前提@:新興指数にほとんどの個別銘柄が連動して動く
 1-2.前提A:新興の個別銘柄は値動きが一方的に動く
2.IPOトレード
3.デイトレ
4.個別銘柄のみのトレード
5.ストップ高投資法
6.苦悩
7.cis
8.資産推移
9.トレード休止

1.地合いの変化

釣りに引っかかったびびりおんは4か月ほど2chを休み、2004年11月に再びスレッドに戻ってきます。
2chを休んでいる間もトレードは続けていましたが、

(7〜10月は)「プラスだったけど全然良くなかった。10月はひどかったです」(2004年11月7日10時13分)

と言っています。これは前記事件によるメンタル的なものだけではありません。
2003年5月から続いた全体相場(多くの銘柄が上昇する相場)が一息つき、2004年半ばから跛行色相場(はこうしょくそうば。上昇する銘柄と下落する銘柄がまちまちで日々入れ替わる相場)へと地合が変化します。
びびりおんの投資法、特にメインの投資法である新興ショットガンは、

・前提@:新興指数にほとんどの個別銘柄が連動して動く。
・前提A:新興の個別銘柄は値動きが一方的に動く。

という地合を前提としており、これは全体相場のみで実現するものでした。
びびりおんは苦戦を強いられることになります。

1-1.前提@:新興指数にほとんどの個別銘柄が連動して動く

新興ショットガンが上手く行く前提として、



と言うように、ほとんどの新興の個別銘柄が連動して動き、当然新興指数にも連動して動く地合を前提としていました。
2004年半ばから前述のように跛行色相場に入り、新興指数と個別銘柄が連動しなくなり、個別銘柄同士もまちまちな動きになってきます。









と言うように、指数は上昇していましたが、個別銘柄に目を向けると上昇する銘柄と下落する銘柄がまちまちで苦戦します。
逆に日によっては



と言うように個別銘柄は強弱まちまちで指数が弱いという日もありました。



と言っています。

1-2.前提A新興の個別銘柄は値動きが一方的に動く

びびりおんが新興銘柄を取引対象にしている理由の一つは



というものです(もう一つの理由は値動きが荒いため)。
びびりおんが前場に買うことが多いことについて名無しより



と言っています。

新興ショットガンは、このように前場に強い銘柄は後場もその強さが継続するという、新興銘柄によく見られる単純な値動きが前提になっています。
2004年半ばから跛行色相場になり、値動きが継続しなくなってきます。





と言っており、値動きに翻弄されます。
びびりおんは全体相場から跛行色相場へ地合が変わり、手法が通用しなくなります。

2.IPOトレード

びびりおんは新興ショットガンが上手く行かない時は



という理由で指数の動きに影響を受けないIPO銘柄(新規公開株)をトレードします。
一般にIPO銘柄は、マネーゲーム化し業績やテクニカルに関係なく動くため、板や日中足から強弱を読む能力が必要とされます。
びびりおんはもともと日足中心のトレードで板や日中足を読むのは苦手です。







と言っており、上手く行きません。

3.デイトレ

新興ショットガンは1泊2日のスイングを前提としていますので、それが上手く行かない時はデイトレやスキャルピングをするという手があります。




と言っており、いまいち乗り気でありません

4.個別銘柄のみのトレード

新興指数を見ながら連動銘柄を幅広く買って行くのが新興ショットガンでしたが、新興指数を見ず、個別銘柄の値動きのみでトレードする手があります。
びびりおんは新興指数と個別銘柄が連動しないときは、このようなトレードをしますが、タイミングがつかめないようで

僕が指数の値動きを無視して個別銘柄だけを扱って勝てることは稀です」(ブログ2006年5月29日)

と言っています。

5.ストップ高投資法

びびりおんの投資手法で新興ショットガンと並ぶストップ高投資法ですが、もともとびびりおんが2chを去る直前の2004年6月末あたりから



と言っており、すでに陰りが見えていました。2004年半ばより跛行色相場となり、前述のように値動きが継続せず、苦戦が始まります。





と言っています。



と言っており、新興ショットガン同様、地合いの悪さに翻弄されていきます。

6.苦悩

びびりおんは新興ショットガン、IPOトレード、ストップ高投資法が上手く行かず、打つ手がなくなってきます。
気持ちもネガティブになってきます。

















と言っています。

この時期は跛行色相場のため、上昇銘柄と下落銘柄がまちまちで、それが日替わりで変わる地合でした。
びびりおんは個別銘柄を見ず、JSQ平均などの指数の日足のみを見ていたため、上昇銘柄と下落銘柄の選別ができなかったようです。

名無しより



と言われているように指数ではなく監視銘柄を見た方が良かったかもしれません。
この時期の正解トレードは、



BNFのように監視銘柄全体を見て資金が来ている銘柄群(セクター)を素早く見抜いて買って行くというトレード方法だったかもしれません。
また、この時期は前述のように値動きが継続しない地合でした。びびりおんは

一方通行にめりめりあがっていかないからやりづらいんですよね」(2005年2月3日11時23分)

と言うように、寄付き後の強さが大引けまで続くかどうか、いわゆる“だまし”かどうかの見分けがつかず、苦戦を強いられます。



と言うように、ともにブレイクアウトした銘柄があっても、どちらが上がり続け、どちらがだましか見分けがつきません。

びびりおんは指数の日足のみでトレードするので、日中足や板から強弱を読むのが苦手で、cisのようにフォース(投信や年金など機関投資家の継続的な買い)を見抜くことができません。
そのぶん値動きを読む精度が悪くなってきます。



すげー勝ってる専業の人」というのはBNFのことです。
びびりおんは指数の日足だけでなく、cisのように出来高や値動き、約定状況、近似チャート、VWAPと言うように細分化して複数の要素を見ていれば、あるいはもっと精度が良かったかもしれません(ただしcisも一方通行で動かない値動きは苦手としている)。

びびりおんはチャートを



と言っており、数学科出身のせいなのか単純化して考えるのは得意でしたが、複数の要素に細分化して考えるのは苦手だったようです。

びびりおんの単純化して考えるやり方は、全体相場の大きな上昇トレンドでは有利ですが、跛行色相場のちぐはぐな動きでは苦戦し、細分化して考えるやり方ほどは勝てなくなります。
びびりおんもこの時期、指数ではなく監視銘柄を、日足ではなく日中足や板を、というふうに細分化して見ていれば、また違っていたかもしれません(ただ、誰であっても単純化と細分化の視点を地合によって使い分けることは難しい。この時期のcisは細分化して神経質に値動きを見ていましたが、目先の値動きを追いすぎる傾向があり、早すぎる手仕舞いをする時もしばしばでした)。

7.cis

びびりおんの苦戦を見て、多くの人がびびりおんにアドバイスしますが、びびりおんはなまじ最初から勝っていたせいか、他人のアドバイスに不寛容です。





と言っています。
cisは逆に最初勝てなかったせいか多くの勝ち組トレーダーから投資法を吸収します。





と言っています(逆張り教えてくれた師匠とはBNFのこと)。さらに



と言っており勝っている人を研究することを推奨しています。
びびりおんはもの凄い勢いで追い上げてくるcisのやり方に批判的で









と言っています。
cisがチャートを記憶しているためチャートを見ないというのも





と言っており否定的です。
cisが機会損失も現実の損失も一緒と言っていることに関しても





と言っています。
cisのフォース投資法も







と言っています。















びびりおんはcisの失敗を祈りますがその願いは届かず、



cisはびびりおんの資産を抜き去っていきます(この時点でcis、びびりおんともに資産はおよそ4億円)。

8.資産推移

2004年3月11日1億円到達
2004年5月14日「182,220,596円」(2004年5月14分15時13分)
以後報告スレに報告するのを止める。



2004年6月02日(資産2億円)「そんぐらいあるようなないような」(2004年6月2日8時27分)
2004年6月末〜10月末まで2chへの投稿を休止。
2004年11月10日「おれも3億突破して、始めてここまで贅沢するようになったんですよ。月数十万使っても、利益の誤差の範囲だから」(2004年11月10日22時24分)
2005年1月11日「4億1000万」(2005年1月11日15時18分)

9.トレード休止

びびりおんはcisに資産を抜かされる直前、





と言っており、すでに気力を失っています。
抜かされた後も





と言っており、引退を考えます。その後もトレードをやりますが、







と言っています。ついに



トレード休止宣言を出します。ただトレードを休むだけでなく、



という理由から投資一般板(2004年1月に株板から改称)から自分のスレッドを自己紹介板に移動し、マーケットスピードも開かず、株の情報に一切触れないという厳戒態勢を取ります。
それでも



と言う状態で、しまいには

(精神科の)「医者行ってる」(2005年3月22日16時16分)

という状態にまでなってしまいます。
こうしてびびりおんは、トレードを完全に休止します。
びびりおんは静養も兼ねて趣味に打ち込みます。

2005年5月25日には趣味のブログを始めます。


※すでにブログは削除されているのでリンクは切れています。

ブログは「ONLY vivi Blog」と言いました(後に「イケメン隠居人びびりおんのBlog」に改題)。
この時期、びびりおんはトレードから離れて、食べ歩きをしたり、オフ会に参加したり、読書したり、ゲームしたりと趣味を楽しみます。

しかし、それは最悪のタイミングでした。
びびりおんがトレードを休止した後、日本株は俗に小泉バブルと言われる平成最強の上昇相場に入ります。
びびりおんが切望していた一方通行で上がる全体相場です。


(青の縦ラインがびびりおんがトレードを休止した3月末)

この年にcisは3億円の資産を30億円に、BNFに至っては10億円を100億円にまで伸ばしますが、びびりおんはトレードを休んでいるので4億円のままです。
ここでびびりおんはBNF、cisと言ったフロントランナーに置いていかれてしまいます。
びびりおんは2005年半ばからめっきり2chの投稿が少なくなり、ついにヤケになったのか



自らトリップのパスワードを暴露して引退を宣言します。



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